天切り松闇がたり1~5巻 浅田次郎②好きな話編

読書感想

各巻の特に好きな話の感想を書いていくよ。1、2巻はもう図書館に返却しちゃって手元にないので適当&曖昧な部分がありますご容赦ください。ネタバレしまくりです。

第一巻 闇の花道

(話のタイトル不明)英治と親方の話感動したーー

第二巻 残侠

残侠、切れ緒の草鞋

実在の人物、もっといたね!清水の次郎長が子分、小政!生き方に分厚い板挟まっていると思うくらいまっすぐ。最後は畳の上で…と思うがこれもまた彼らの生き方。

黄不動見参

ひー!!英治かっこいーーー!!松蔵の勉強のため忍び込んだお屋敷で、何盗むのかと思ったら借りたハンカチをそっと返したのみだった…いやそれに気づいた奥様の心、盗んだわ。

春のかたみに

わたしは、親であろうと許さなくて良いと思っている。だから許せといった親分の気持ちは理解しきれなかった。松蔵、いいんだよ、許せなくていい。憎みながら生きていい。あんなやつって思っていい。……でも、きっとそう思っていいのは、親が生きているうちだけなのだろうな。そういう気持ちでいたあとの、いなくなったあとの悲しさむなしさを親分はきっと知っていたんだろう。

第三巻 初湯千両

共犯者…

全然気づかなかった。常すごい……親分もびっくりしちゃったじゃん。わたしもだれこの女性?どうせおこんでしょ?って思ってた。まあ現実には無理がありそうだけどそこはエンターテイメントということで。

銀次蔭盃…

どんな悪いことした人間でも人間らしく生かしてほしい。自分の親が(親と慕っているひとが)こんな暮らしを強いられているのは耐えられない。法的な罪を犯していなくたって、典獄、あんたもこんなことしたら罪人だ!

第四巻 昭和侠盗伝

惜別の譜…

同情はしない。殺されたほうにも彼を愛したひとや必要としていた人がいたのだから。でも彼を憎みもしない。相沢をそうさせた、この時代が憎い。全部全部この時代が、戦争が悪い。

王妃のワルツ…

あの…っ、、話はともかく、めちゃめちゃ好きなセリフがあったので以下に残します。満州国に嫁ぐ前に、憧れの黄不動の英治とひとときの会話を楽しむおひいさまのシーン

「わたくしを、盗んで下さいまし」

「一夜ならば」

「いえ。永遠に。女だとは思っては下さいますな。日満親善の花を盗んで、どこか見知らぬ街の片隅で、枯れるまで愛しんで下さいまし」

「花盗人も悪くはありません」

「決して罪ではございませんのよ。花がそう望んでいるのですから。」

セリフ美しすぎでは?

第五巻 ライムライト

薔薇窓…

親分、安吉親分……無理、かっこよすぎる。なんなんだろう、なんで、いちばん欲しいものをくれるのか。親分の前では何年も一緒にいた者も初めて会った者も変わらない。救いを求めている者を、救うだけ。

琥珀色の涙…

たったひとりに愛されたら幸せなのに、英治には三人の父がいて、そのうち二人の父に心から愛されているなんてなんて幸せなんだろう。血を分けた父、血を注ぎ続けてくれた父、新たな血を与えてくれた父。幸せだね、英治。長生きして。与えてもらったその血を、誰かに自分が与えきる日まで生きていって。

コメント

タイトルとURLをコピーしました