拙者、妹がおりまして1~4巻 馳月基矢

読書感想

あらすじ

父親の残した手習い所の師匠を継いでいる兄・白瀧勇実と、兄を支える6個下の妹・千紘。ふた親を亡くしたこの兄妹を支える隣家の道場の跡継・矢島龍治。なんにでもおせっかいを焼くこのおてんばな妹に兄(と兄のような存在)たちは日々振り回されている。こんな穏やかな日々が続けばいいと願うものの、それぞれの道を行く未来は遠くないのかもしれない。

恋に出世に捕物に…さわやかな青春時代小説シリーズ。

あらすじ(ネタばれあり)

めちゃくちゃ読みやすかった~。ラノベ寄りな雰囲気で中高の図書館にあったら10代から時代小説に触れる機会が増えそう!キャラも全員魅力的。勇実と千紘の兄妹よりも後から出てくるキャラのがおいしい設定盛沢山で出てくるとキタキターと思う。

これは完全にわたしの思い込み、勝手な期待だったんだけど、てっきり「義理の兄弟の禁断愛」かと思って読み始めたので、全くそうじゃない健全なストーリーだったので、正直だいぶガッカリした(ほんと最低な読み手)。なんでそう思い込んだのか不明だけどこういう勝手に期待して勝手にガッカリする自分の悪いとこ直したい、、。2巻くらいまではまだ期待が続いていたんだけど3巻からはもう完全に違うわと諦めた。途中まで菊香は大好きなのに勇実とくっついちゃうかもしれない邪魔さでなんとも複雑な気持ちで読んでたから、諦めたあとはさっさとくっつけよという。

この菊香、美人で料理も裁縫もできて性格良くて剣術武術も強いというスーパーガール。さらに4巻で千紘と結婚したい、なぜ女が女を娶ることができないのかと突然の百合発言かます。千紘×菊香で期待していいの!?ねえ!?いいよそれでも!??

はじめに言ったけど、後から出てくるキャラが濃すぎて兄妹のキャラと動きが薄いのがわたしは気になった。(だからこそ周りが引き立つのはあるが)菊香や琢馬が出てこないとちょっと物足りないと感じる回もあるので、なんかもっと兄妹が目立つ、兄妹だけで成り立つ回が欲しいなー。

ペンネームで男性だと思ってたんだけど、作者さん女性のかたなんですね。それ知ったの3巻のときなんだけど、男性が書くにしては女性ぽい雰囲気だなあと思ってたの。菊香の着物を褒めるときにパーソナルカラーみたいな描写があったし、へーそういうの考えて書くんだ男性作家でマメだな、まだ若いから視点もジェンダーレスな感じでいいねと思ったのを覚えていたから、女性と知って合点がいった。

「なんちゃってお江戸」系なので時代小説としては少しものたりなさを感じるけれど、読みやすさとキャラの良さで濃いファン層がいそう。軽やかに読めるシリーズは好きなのでこれからも続刊期待します!

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